バンドネオンしているのにこの本買わない? …お前、もう船降りろ

外道です。
バンドネオン奏者の小松 亮太 氏が楽しい書籍を執筆されました。

「タンゴの真実(The Truth of Tango)」です。
略して「TToT」です!

筆者はこの本が 楽しみで楽しみで楽しみで楽しみで楽しみで楽しみで楽しみで楽しみで 、Amazonで予約して2021/3/26に手元に届いてバッチリ読みました。

帯の「細野 晴臣」のフォントがでかすぎて一瞬混乱します。
ところで細野さん、この本ちゃんと読みましたか?


小松 亮太 – タンゴの真実

Amazonリンクです。

出版社:旬報社
発売日:2021/3/26
言語:日本語
単行本:431ページ

[目次]
第1章 「情熱のタンゴ」は本当か
第2章 歴史をひも解くトウモロコシ
第3章 名曲か名編曲か、それが問題だ
第4章 タンゴのリズムの超基本
第5章 バンドネオンって何だ?
第6章 タンゴ黄金時代の創造神たち
第7章 タンゴダンスは華麗じゃない
第8章 功罪のコンチネンタル・タンゴ
第9章 ドイツ東西バンドネオン狂騒曲
第10章 独断で綴る巨匠たち
第11章 門外漢たちのタンゴ徹底解剖
第12章 忘れるなウルグアイのタンゴ
第13章 ピアソラを愛しすぎる人たちへ
第14章 アウトローたちのバンドネオン
第15章 秘話と逸話のドイツ・バンドネオン業界
第16章 タンゴを愛した意外な面々
第17章 日本にタンゴがやって来た
第18章 140年間の最大の謎に迫る




さて、ネタバレにならない程度に感想を。

目次を見ていただくとお分かりいただける通り、やや過激な内容になっております。ちなみに本書、音源などがQRコードで用意されており充実しております。

個人的には小松さんの妄想が混入する部分がかなり面白いです。
「妄想」である旨はちゃんと記載がありますが、海外の専門家が読んだら高確率でご立腹されるでしょう。

門奈 紀生 氏など国内で活躍されているバンドネオン奏者に本書が一切触れられていない件は外道ながらお察しいたします。

第10章の一部と第14章は、海外の有名バンドネオン奏者のごく一部に対しやや辛辣な評価がされておりドキドキします。とくにディノ・サルーシ氏あたり強烈でした。誰か翻訳してご本人に読ませてあげてください。


バンドネオンの歴史に関しては、私が到底踏み込めないような細かいところまで調査されているようで凄いです。伊東 章好 氏という我が国トップクラスのバンドネオン研究者も本書執筆にご協力されたようです。

新知見も得られましたし、このような本が読めて嬉しいです。(ドイツ方面どのくらい裏を取ったかはさておき)


本書、私とは調査の領域が競合しない部分があります、とくに「新型バンドネオン事情」に関して小松 氏はあまりご興味がないのだなと率直に思いました。

日本でもプロの奏者がバンドネオン製作者に対し、積極的に意見やダメ出しをしてPDCAを回していただけたら今後バンドネオン業界が面白いことになりそうなのですが、既に新しいバンドネオンにウンザリしている可能性もありますのでそれはそれで仕方ありません。


さて、個人的にこの本で最も響いたのは 第15章の 356ページあたりです。

戦前戦中のドイツのバンドネオンクラブのメンバーがバンドネオンを「日常からの離脱」の手段としていると発言している件です。

政治的な保身のための表向きの発言ではありますが、これに関しては私の考えと全く変わりありません。

幸い私は炭鉱での労働に従事して居りませんが、確かに音楽は最高です。世の中の煩わしい事をひと時でも忘れてリラックスできますからね!

さて、そもそもタンゴやバンドネオンに興味がある方は、この本以前の「タンゴ」「バンドネオン」関連の書籍を一通りチェックしているのでしょうか。

今回の小松氏の本「TToT」を読んだだけでなんとなくわかった気になってはいけません!

私、外道はアルゼンチンタンゴやアストル・ピアソラ氏への興味の薄さがバンドネオン野郎の中でトップクラスの人間ですが、実はタンゴ関連書籍を読んだり、名のあるタンゴ楽団のCDを目につく限り一通り購入して聴いたりはしております。

CDは「El Bandoneón」シリーズとか「A.M.Pタンゴ・コレクション」等いろいろありますが、楽団ごとにまとまったものを買って聴くと良いです。やや手に入りにくい楽団のものもありますがお気に入りの楽団が居りましたらなんとしても入手してください。

タンゴを聴くの初めてだという方にはごった煮のベスト盤も良いかもしれませんが、個人的には Orquesta Típica Victorをおススメします。

好きな楽団が見つからなかったら聴いてみてください。

Orquesta Típica Victor – 1926-1930 (El Bandoneón)



あと、小松 氏が本書「TToT」の中で紹介されております書籍も必読です。最低下記 2冊くらいは読まないと話になりませんので、Amazonリンク貼ります。

ただアルゼンチンタンゴの演奏を聴いて「今日もよかったわねえ!」ではなくて、調べて分かることぐらいの勉強は必要です。

高場 将美 – タンゴ100年史: 電子版 Kindle版

電子書籍がお好みでない方はこちら、
高場 将美 – タンゴ100年史 (上) 1980~1935
高場 将美 – タンゴ100年史 (下) 1936~1980

斎藤 充正 – アストル・ピアソラ 闘うタンゴ(青土社)
731ページです。分厚いですが、頑張って読んでください!
バンドネオンの説明部分は少ないですが的確な記載でした。


マリア スサーナ アッシ,サイモン コリアー – ピアソラ―その生涯と音楽 (叢書・20世紀の芸術と文学)
自称ピアソラ好きの方はこちらもご一読を。「TToT」内でもおススメされております。
著者のマリア氏はアストル・ピアソラ財団とブエノスアイレスの国立タンゴ・アカデミー理事です。




ここから先は「TToT」とは関係薄めですがご紹介です。
アルゼンチンタンゴがお好きな方はこちらも入手して読んでみてください。後生ですから買い逃しのないように!

大岩 祥浩 – アルゼンチン・タンゴ―アーティストとそのレコード

お気に入りの楽団や曲が見つかったらこれで調べるとハッピーな気分になれます。レコードの原盤番号も網羅!
527ページの凄い本ですが、もう中古でしか手に入りません。
幸いAmazonにまだ少しあります。

石川 浩司 他 – タンゴ名曲事典 894曲 (中南米音楽)

タンゴ評論家の石川 氏によるもはや伝説的な本です。
国内のタンゴ好きは必携の書と思われます。

タイトルの通り、名曲 894曲分の解説がされています。

Amazonには出品がありませんのでリンクが貼れませんでした、ヤフオクなどでも見かけません。古書店に行けば見つかるかもしれませんが、程度の良い物は 10,000円程度の出費を覚悟してください。残念ながら私好みの地味な曲はこの本にはあまり紹介されておりません。

今となってはTodotangoとか見た方が早いですけどね。
ん? Todotango開きませんね。逝きましたかね? おーい→メンテナンス中だったようで開きました。

http://www.todotango.com/

さて、どちらかというとバンドネオンの方に興味があるという方にはこちらがおススメです。読みやすいです。

舳松 伸男 – タンゴ: 歴史とバンドネオン

著者はバンドネオン奏者です。他のタンゴ書籍と説明が被る箇所ございますが良書です。ちなみに表紙の写真の青い楽器は練習用のEinheitsバンドネオンでアルゼンチンタンゴとはあまり関係ありません。


「タンゴ」「バンドネオン」関連の資料は他にもございます。キリがないのでこの辺で。専門用語がわかってきたら海外の物にも手を出すと吉です。



外道君は普段バンドネオンの調べ物をしているのに何で大先輩の執筆協力に名乗りを上げなかったのかって?

そりゃ、自分が調べた分の手柄も全部持ってかれるからに決まってるじゃないですか。

小松 氏に恨みはありませんが、ボランティアの趣味もございません。(外道)

とりあえず、本書「TToT」買って読んで勉強しましょう。

以上

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