外道です。
さて、バンドネオンという楽器に興味をお持ちの方がちょっとしたきっかけでチラホラ出てきているとは思いますが、先に申し上げておきます。
興味本位で「バンドネオン 円」とか「バンドネオン 買い方」
などと検索で調べても無駄です。
必要な情報はほぼ出てきません。
押引異音(ディアトニック、Bi-Sonic)のライニッシュ式配列(Rheinische Lage)のバンドネオンのビンテージ品の入手は非常に困難になっております。
詳しくは当サイト記事、バンドネオンの歴史に就いて
の「2009年 アルゼンチン上院議会で「バンドネオン文化遺産保護法」が成立。製造から40年以上経過したビンテージバンドネオンの輸出が禁止となる。」の辺りをじっくり読んでいただきたいです。
で、「ディアトニックバンドネオンがとにかく欲しい」という方は、
こういうちゃんとしたお店に出てくるのを待つか、
東京蛇腹店(Tokyo Jabara Shop)
https://tokyojabara.thebase.in/
谷口楽器
https://shop.taniguchi-gakki.jp/products/list.php?category_id=44
あるいは、ヤフオクやeBayで出てきたものを即購入してください。
でなければ新品の物を買うしかありません。
さて、本題に入ります。
今回は「ディアトニックじゃなくても良いからバンドネオンをよこしやがれ」という方は ハイブリッドバンドネオン(Hybrid Bandoneon)も選択肢に入れてください。という記事です。
バンドネオンとアコーディオンのハイブリッドです。
アコーディオン Cシステムのボタン配列になっています。
押引同音(Uni-Sonic)ですからかなりとっつきやすいはずです。

これはボタンレイアウト図です。
メーカーによってボタンが少なかったりしますが基本これに近いものです。
外側(小指側)に行くほど音が高くなります。
レバーではなくボタンで空気を抜く仕様となっております。(親指で押す)
さて、どんな楽器かは下記演奏動画を確認してみてください。
ハイブリッドバンドネオン奏者 Norbert Gabla氏のページ
http://www.gabla.de/pages/termine.php
さて、このハイブリッドバンドネオンを新品で作っている業者についてです。
おっと!
ベルギーのHarry Geuns氏はもう注文を受付けておりません。
http://bandoneon-maker.com/c-system-bandonion-basic-model/
「CシステムのみならずBシステム、ロシアのBシステム(バヤン)にも対応可能」と記載がありますが残念。
頼みの綱はクリンゲンタールの Uwe Hartenhauer氏です。
http://www.bandoneon-hartenhauer.de/alt/Bandoneons/bandoneonc-griff.html
Cシステム、Bシステムともに
本体価格 3440,00 € (約 442,000円)とのこと。
それでもライニッシュ式配列のバンドネオンより、リーズナブルです。ビンテージでも新品でも 70 – 80万円しますからね。
筆者はむしろ、日本ではこの「ハイブリッドバンドネオン」の方が売れるんじゃないかと思っています。
日本で製造する業者が居ればこれが流行る可能性はあります。
見た目は地味ですが、音色はかなりのものです。
おっ、中古でHarry Geuns氏の製品(廉価版ですが)ありますね!
1.290,00 € (約 16万円、2021年2月現在)
https://www.ebay.de/itm/Bandoneon-Bandonion-C-Griff-/193728755952
3列ボタン、Cシステム、ダブルリード

ちなみに、中はこんな凄いことになっています。
こちらはボタンが多い プロフェッショナル仕様になりますが、
サウンドボードの写真です。
各ボタンを押すとテコが押されて、フラップが起こされて開くようになっています。この状態で蛇腹操作をするとリード部屋に空気が流入します。
私どもが使用しているバンドネオンと基本的には同じですが、この配置は見事です!コンパクトにまとまっています!

eBayのやつすぐ買わないとなくなりますよ!
以上