またしても外道です。
今回はバンドネオン情報です。
バンドネオンに興味のない方はすみません。
バンドネオンに興味のある方も、筆者の過去の記事のうち「バンドネオン」関連記事を古い順に読んでからの方が良いと思われます。
また、
「アルゼンチンタンゴはブエノスアイレスの邪悪な居酒屋 発祥の音楽です。筆者は邪悪な時代(~1919年)のアルゼンチンタンゴは好きですが、1920年以降のものは好みではありません。」
というのをアルゼンチンタンゴ→トルコポップ
という記事に、割と真面目に説明しておりますのでこちらも是非。
毎度誰かしら同じ説明をしてますが、アルゼンチンタンゴで重要な位置づけの楽器が「バンドネオン」です。
で、今回は「バンドメカム」というアルゼンチンのバンドネオン専門サイトについてです。
おもしろいので筆者と一緒にザックリなぞりましょう。

バンドメカム
https://www.bandomecum.com.ar/
いろんなトピックスありますが、例えばこの記事おもしろいです。
バンドネオンを購入する際の注意点
https://www.bandomecum.com.ar/aspectos-a-tener-en-cuenta-a-la-hora-de-comprar-un-bandoneon/
説明がすごーく丁寧です!
亜鉛プレートとアルミプレートの判別方法の説明が個人的にすごく楽しいです。
お、一番下には「売りたい、買いたい、愚痴など」コメントがわんさかです!混沌としておりますな。
あと、後半に記載されている、
「再販業者が最もよく使用する30のフレーズ集め」も皮肉が効いてて良いですね。日本ではそのような機会なかなかありません。
30)「ええ、でもバンドネオンの演奏を学ぶのに派手な楽器は必要ありませんよ…」
無地のバンドネオンを無理矢理売ってくる時に使うセリフですね。バンドネオンは高い買い物ですから、外装色や装飾の有無の好みがあるならそこはやはりあきらめたくないですよね。
28)「AAはバンドネオンのストラディバリウスであり、他は役に立たない」
これ、Alfred Arnold至上主義でわかりやすくて良いです。
なかなかの名言ですね。悪い出品店がボロいAAのバンドネオンを売りつけるためのセリフですね。
実際は「ELA」「Arno Arnold」「Tres B(トレスべー) 」にも良い個体はありますし、楽器によって状態はピンキリです。
このような思考停止にはバンドネオン関係者の大半は皆うんざりしています。Klaus Gutjahrの楽器を愛用している私も積極的に使っていきたいセリフです。
15)「中は見せられない、開けると調子が狂う」
気持ちはわかります!
ただ、買う側からしたら中の状態を見ないと安心して買えないんです、開けれ!見せれ!
1)それは申し分のない楽器です (=全く問題ありません)
これ、かなり怪しいセリフです。
バンドネオンに関しては全く問題がないという楽器を筆者は見たことがありません。どんな良いバンドネオンであっても1箇所くらい弱点があるはずです。
で、こちらは
バンドネオンを学ぶことができる学校や教育機関のリスト
(アルゼンチン国内)
https://www.bandomecum.com.ar/estudiar-bandoneon/
やはり名門の “Manuel de Falla(マヌエル・デ・ファリア)”
は一番上に記載されてますね。
2番手は、ブエノスアイレス市 “Astor Piazzolla” 音楽院
これは知りませんでした、ピアソラファンが殺到しそうな学校名ですね!
気になる方は今すぐ連絡して入学してください。
こちらも圧巻です。
Rodolfo Daluisio 氏 の作品カタログ
https://www.bandomecum.com.ar/rodolfo-daluisio-catalogo-de-sus-obras/
ヨハン・セバスチャン・バッハと自作曲をレパートリーにしている最強のバンドネオン奏者です。
自作曲のタイトルの羅列だけで凄いです!筆者はめまいがしてきました。
あと、
新品のバンドネオンについて
https://www.bandomecum.com.ar/sobre-bandomecum/bandoneones-nuevos/
ここには新品のバンドネオン製作販売業者が列挙されてます。
トップの写真は、Uwe Hartenhauer(ウヴェ・ハーテンハウアー)氏の楽器の写真です。クリンゲンタール推しですな。
Uwe Hartenhauer Handzuginstrumente (ドイツ、Klingenthal)
http://www.bandoneon-hartenhauer.de/
ここは値段が高めです。しかも、部品の製作を中国の下xx
…….おっと誰か来たようですね。(スタコラサッサ)
さて、
Vicente Toscano (アルゼンチン、Mendoza州)
http://www.nuestrosbandoneones.com/taller.php
ここも新品バンドネオン作り出したんですね。凄い!

商品名「Bandoneón T」
142トーン、A=442Hz チューニング、亜鉛プレート
アルゼンチンタンゴ仕様です。
値段…..書いてないし!
欲しい方は要問合せということで。
さて、
Proyecto Bandomecum(バンドメカム)は Youtubeで動画もアップしています。
筆者はこの動画を前から見たいと思っていたのでちょっとうれしいです。
曲名:How Insensitive (Insensatez)
作曲:Antonio Carlos Jobim (アントニオ・カルロス・ジョビン)
編曲:Néstor Marconi (ネストル・マルコーニ)
2013年 “Día del Bandoneón” (Bahía Blancaで行われるコンサート)
あとは対談動画だったりとか、
PEDAGOGÍA & FABRICACIÓN DEL BANDONEÓN Siglo XXI
21世紀におけるバンドネオンの教育と製造について
Eva Wolff(アルゼンチンのバンドネオン奏者 兼 教師)
う、スペイン語か…..字幕がないとしんどいです。
「自動翻訳 → 日本語」を選択して視聴!(PCのみ)
あっ、この中の
Anja Rockstroh 氏は Alfred Arnoldのブランドを受け継いだ工房である「Bandonion & Concertinafabrik Klingenthal GmbH」 の役員(代表取締役と思われる)の方です。
Bandonion & Concertinafabrik Klingenthal GmbH
“The New Alfred Arnold”
https://bandonionfabrik.de/
ちなみに、
バンドネオンは、脳みそを4つに分割することを奏者に要求する。
で紹介いたしました、 Accademia Italiana del Bandoneonの
Fabio Furia (ファビオ・フリア)氏もBandonion & Concertinafabrik Klingenthal GmbHのバンドネオンの愛用者です。
Eva Wolff氏とYvanne Hahn氏はそれぞれが執筆された教本の製作背景の説明をされています。
(バンドネオン教則本地獄の巻 で触れておりますのでご覧ください。)

ちなみに、Yvanne Hahn氏は教本の2巻目を発行予定みたいです。
おおっと、こちらは 10/27(火) 公開の、
HENRICH BAND Y EL BANDONEÓN “MITOS Y REALIDADES”
ハインリッヒバンドとバンドネオン「神話と現実」
気になるなあ、見なくては。
それでは
本日はこれにて