外道です。
今回も筆者好みのバンドネオン奏者をご紹介いたします。

スウェーデン在住のバンドネオン奏者、
アン・エクホルム・カーク(Anne Ekholm Kirk)氏です。
好物はコーヒー、趣味は自然の撮影、愛犬 ”Tango”との散歩
あと、自然愛護に関してかなり意識が高く、時には激しくお怒りです。ちなみに信仰心はなく無宗教であると本人が豪語しております。
彼女は元々はスウェーデンのオスロ(Oslo)でフルート奏者をしていたようですが、2009年にスウェーデン スコーネ(Skåne) 郡のナザム(Näsum)に引っ越し、同年12月からバンドネオンを開始。
丁度フルートにうんざりしていて、新しいことを始めたくなったようです。
初めてバンドネオンを聴いたのは1985年にテレビで見たアストル・ピアソラのコンサート。「それは衝撃でした」と彼女は言います。
記念すべき1号機はELA社製 (Ernst Luis Arnold) のビンテージバンドネオンで、Anne氏はこの楽器に” Clayton ”と命名。主にアルゼンチンタンゴやアストル・ピアソラの曲を練習されていたようです。
2014年1月22日に、Harry Geuns氏が製作したNew Bandoneonを入手し、” アストル (Astor) ”と命名、以降はこちらをメインに使用されております。


Harry Geuns氏は世界的なバンドネオン研究家でありバンドネオン製作者としてその名を知られる方です。ベルギー在住です。
「Harry氏の楽器は完全に成熟したもので、そのサウンドは豊かで力強い」
と、Anne氏はかなりお気に入りです。
Anne氏、現在は自作曲のソロ演奏に力を入れており、毎日約3時間練習。今では2か月に1曲ぐらいのペースで動画をアップしております。時にはiMacを使用してDTMもされるようです。
Anneさんの配偶者は画家の Troels Kirk氏です。写真のように精巧な自然の景色を描く方です。
Troels Kirk painter
で画像検索してみてください、かなり凄いです。
Troels Kirk氏のオフィシャルサイト
https://troelskirk.com/
(画像重いので注意!)
Anne氏はスウェーデンの自然風景だけでなく、彼の作品からも作曲のインスピレーションを得ているご様子!
あと重要なのはコーヒーです、彼女のバンドネオンのそばには必ずコーヒーが!
筆者も真似して飲もうかと思いましたが、酔っぱらってしまうのでやめておきます。


ここでAnne氏の演奏動画を貼らせていただきます。
是非イヤホンでお楽しみください。
“Coffee & Bandoneon”, Anne Ekholm Kirk
“The Viking” Anne Ekholm Kirk, bandoneon solo
In the Fog, Anne Ekholm Kirk bandoneon solo
Shadow & Light Anne Ekholm Kirk, bandoneon solo
The blue house – Anne Ekholm Kirk
Nostalgia, Anne Ekholm Kirk, bandoneon
Anne氏はバンドネオン奏者としての知名度は無かもしれませんが、このようなバンドネオンのサウンドを活かした美しいロングトーンの曲を多く書いております。
バンドネオン奏者は技量を見せつけるようなパラパラした早弾きに走りがちですが、重要なのはこのような演奏です!
これぞバンドネオン演奏の真骨頂です!(筆者の個人的意見)
Anne氏は言う、
「私はバンドネオンを愛しているが、それは自己拷問の一種である」
「作曲のプロセスは楽しい、結果的にいまいちな曲であっても創造に費やす時間はとても素晴らしい!その曲を狂ったように練習する!」
「” 時は金なり”というがそうではない、時間はあなたの人生そのものです。そして、人生はプライスレス!」
Anne氏、今は新型コロナウィルスの件で気持ちが参ったりすることもあるようですが、それだけでなく、良いことも考えて過ごすように心がけているとのことです。
これには筆者も同感です。
ウィルスに思考まで支配される必要はありません。
以上