バンドネオン奏者 パオロ・ルッソ氏は、2020年5月21日から
デンマークのイタリア文化研究所のWebサイトに音楽コラム「GOCCE di MUSICA 2020」を掲載しております。

Paolo氏の音楽の世界を説明した動画コラムで全12話。
これらの動画はPaolo氏のYoutubeにアップされております。
バンドネオンへの興味はさておき、非常に面白くて勉強になりますので見てみてください。英語の字幕があるので安心です。
いずれの動画も、
「Paolo氏のありがた~いお話 → 演奏動画 or 曲紹介」のような流れになっております。
アルゼンチンタンゴにしか興味がない方は今回の記事はお呼びではないです。速やかにブラウザの「戻る」ボタンを押してとっとと帰ってください。
ここでは私、外道が日本語で概要をまとめます。
とりあえず6話まで紹介、残りは後日。
EPISODE 01 -「O Golfinho azul」
https://www.youtube.com/watch?v=k5oeh84rfFE
お話 :バンドネオンについて
曲紹介:「O GOLFINHO AZUL」(青いイルカ)というタイトルのバンドネオンで作曲、演奏がされたもの。アルバム「OVERLAND」収録。
演奏動画はジャズトリオ版
EPISODE 02 – 即興について
https://www.youtube.com/watch?v=JfywgwULskI
即興はジャズだけのものではありません。シューベルトやショパンだけでなくモーツァルトやバッハも優れた即興演奏者です。ジャズの誕生にはアフリカ音楽の影響が大きいので、リズムが支配的かつ重要な要素になっています。
EPISODE 03 – Bandoneon Concerto N. 1 (バンドネオン協奏曲1番)
https://www.youtube.com/watch?v=f8Y1eKYBs6o
バンドネオンは完成度の高い楽器です。バイオリンのようなメロディー、オルガンのようなフルコード、チェロまたはコントラバスのような伴奏を演奏できます。にもかかわらず、他の楽器と組み合わせても良く評価されます。
この協奏曲は3つの楽章から成っており、家族の愛情という点でかなり微妙な時期に作曲しました。そのような状況ではよくあることですが、音楽は必然的に、創造的なプロセスの期間中に経験された強烈で変動する感情を反映する傾向があります。
第1楽章:差し迫った逆境に直面することを望んでいるかのように、勇気をもって対応する様子を表現。
第2楽章:瞑想的で反射的な性格をゆっくりとしたボレロの形で示し、内面の強さと静けさを探ろうと試みている。
第3楽章とエンディング:困難の克服と生きる喜びの祝福を表現。
EPISODE 04 – Johann Sebastian Bach(ヨハン・セバスチャン・バッハ)
https://www.youtube.com/watch?v=3lz0H12MfLc
音楽の歴史の中で最も重要な作曲家の1人を選ぶとするなら、J. S. BACHと言うでしょう。
– 中略 –
今回のバンドネオンは、アルゼンチンタンゴの演奏ではなく、元々の機能であるドイツのプロテスタント伝統の携帯用オルガンに戻ります。
EPISODE 05 – Federico Fellini/Nino Rota (フェデリコ・フェリーニ / ニノロタ)
https://www.youtube.com/watch?v=__FNCqWQxTo
2020年は「映像の魔術師」の異名を持つイタリアの映画監督フェデリコ・フェリーニの誕生100周年です。
愛、美しさ、情熱、そして裏切り、悪意、そして苦しみ。時間。
これらの感情は、イタリアの作曲家ニノロタの素晴らしい作品を通じて、彼の映画の物語に付随する音楽に強く共鳴しています。
数年前、Paolo氏は「Fellini Goes Jazz」プロジェクトを結成し、フェリーニ映画のサウンドトラックに敬意を払いつつ再解釈。
その結果、2013年のコペンハーゲンジャズフェスティバルで、歴史的なジャズクラブ、モンマルトルでライブ録音された五重奏のアルバムが生まれました。(Paolo氏はピアノ担当です。)
EPISODE 06 – Baldassarre Galuppi (バルダッサーレ・ガルッピ)
https://www.youtube.com/watch?v=6wBA3vlN2jU
バルダッサーレ・ガルッピはイタリアのブラーノ島(ヴェネツィア、1706年)生まれの作曲家
非常に多作で、100を超える“opera seria”(オペラセリア)と“opera buffa”(オペラブッファ)作品、約20の“Oratori”(オラトリ)、ハープシコードをはじめとした他多数の楽器の作品を作曲。
バロック時代の音楽とジャズには多くの共通点があり、Paolo氏はイタリアのチェンバロ音楽を研究し、アルバム制作をした。
演奏曲はバルダッサーレ・ガルッピ作「Dramma giocoso」(遊び心のある(おどけた)ドラマ)
いやー、おもしろいですね!
通しで全部見ちまいました。
演奏動画でPaoloの手元が見えるのは楽しいです。
あと、個人的に動画イントロのシンセサイザーの音が好きです。
以上
(その3に続く)