外道です。
今回は筆者好みのバンドネオン奏者を紹介します。
パオロ・ルッソ(Paolo Russo)氏です。

パオロ・ルッソ(Paolo Russo)は、1969年 共和国アブルッツォ州ペスカーラ生まれの演奏家(ピアノとバンドネオン) 兼 作曲家。
自身の演奏活動のみならず、演劇、映画、テレビ等の音楽を作曲、プロデュースしている。
Paolo Russo公式サイト
https://www.paolorusso.com/
Paoloのキャリアはピアノ奏者から始まった。
1993年にペスカーラのルイサ・ダヌンツィオ音楽院(Luisa. D’Annunzio Conservatory)をクラシックピアノで卒業。1995年にニューヨークのリッチー・ベイラッハ(Richie Beirach)に師事。
イタリアにはプロのミュージシャンでさえ音楽を趣味でやっていると勘違いされがちな社会的背景があると不満を感じ、さらに新しい刺激を求めたPaoloは、1996年(27歳)からデンマークの首都コペンハーゲンに在住し、2002年にコペンハーゲンの名門であるリトミスク音楽院(Det Rytmiske Musikkonservatorium)をジャズピアノで卒業。
2000年にバンドネオンを初めて聞いたPaoloは、その独特のサウンドと存在感に魅せられ、2001年に32歳と比較的遅い年齢でライニッシュ式配列(Rheinische Lage)のバンドネオンを開始。
その後、Paoloはバンドネオンの演奏技術をアルゼンチンでも学んでおり、2004年と2013年には偉大なバンドネオンの巨匠として知られるネストル・マルコーニ (Nestor Marconi)氏に師事。
その後は、ヨーロッパ全域だけでなく、グリーンランド、フェロー諸島、ロシア、イギリス、日本、タイ、モザンビーク、タンザニア、アルジェリア、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、米国、キューバでも演奏。
ソリストとしては11枚のアルバムをリリースしており、2020年はさらに2枚の新しいアルバムをリリース予定。
2017年に出版された彼の作品集
「Bandoneon Solo Vol.II-ORIGINALS」は、ネストル・マルコーニ (Nestor Marconi)氏によって傑作と称えられた。
筆者もバッチリ購入済!
https://zinazinettimusic.bandcamp.com/album/bandoneon-solo-vol-ii-originals
マルコーニ氏の言葉
“… a different proposal that enriches and adds new challenges to the technique of the bandoneon: it’s a masterpiece”
訳「バンドネオンのテクニックに新たな挑戦を加え、それを豊かにする異なった提案:まさに傑作です」
以下、筆者チョイスの演奏動画です。
バンドネオンソロ好きにはたまりません、必見!
“Viking Tango” Paolo Russo – Bandoneon Solo
https://www.youtube.com/watch?v=4PztliRakCk
“Nanè” (P. Russo) – Paolo Russo Bandoneon solo
https://www.youtube.com/watch?v=naerm0LzVoY
“Contradanza” (P. Russo) – Paolo Russo Bandoneon Solo
https://www.youtube.com/watch?v=uH8J76kwYHY
“Radio Tirana” (P. Russo) – Paolo Russo Bandoneon solo @ Torino Jazz Festival 2016
https://www.youtube.com/watch?v=6×1-LZ3C3IA
2020年4月、Paolo氏はStrumentie & Musica.comの取材に対し、
「バンドネオンは私の内面を表現するのにとても適している」
「スタイルやジャンルによって課される制約に関係なく、感情やアイデアが現れて形を作る。私は作曲の過程が大好きだ。」
「ピアノが作曲家としての中心的な要素を占めてはいるが、バンドネオン演奏の断片からもインスピレーションを生ずる。」
「他の人の音楽を演奏してもかまいませんが、オーケストラやアンサンブルでの活動は主に自作曲を提案するようにしている。」
「コペンハーゲンはとても心地よい街です。が、今のところ永住するかどうかまでははっきりしていません。」
等と述べている。
以上